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『スタンドバイミー』正義の味方のつくり方④~いつか、4歳の晴斗くんに話したいこと~

『スタンドバイミー』正義の味方のつくり方④~いつか、4歳の晴斗くんに話したいこと~
♪夜になって、あたりは暗く
月明かりしか見えなくても

いいや 怖くない。ああ 怖くないさ。

君がいてくれさえすれば。
夜の闇が落ちて、月が止まる時、
僕のそばにいて欲しい。



これは、名作スタンドバイミーの日本語訳の一節です。
誰もが、心の中にスタンドバイミーを抱えています。
孤独を抱えながら生きるのが、思春期の男子の在り方でもあります。
その上で、死体探し≪映画上でのメインストーリー≫という英雄体験を乗り越えていくことで、知恵と勇気を手に入れるのです。

映画『スタンドバイミー』は、4人の男の子が主人公の青春物語です。
12歳の少年たちが、日々の暮らしの中で、成長していく自分のもどかしさと、親や学校という大人への些細な反発を描いたドラマです。
誰もが体験する12歳、それは子供が少年を経て、大人へと歩んでいく道のりです。
4人の少年たちは、家柄が良いわけでもない、先生からの評判も否定的、でも仲間同士の絆は格別です。
夏休み、彼らは最後の4人での旅へ出かけます。
新学期が始まれば、進路はバラバラです。
理由はどうだって良かった、一緒に夜を越えて歩けることが彼らの目的でした。
旅の途中、テリーとゴーディは話します。
「あんな家、いたくないよ。」
「もしも、親がお前を信じれなくても、俺が信じている。
俺が、お前を守ってやる。」
テリーは、親友のゴーディに信じられたことで、自分の道を進む決意ができます。
だからこそ、小説家という夢を叶え、立派な大人になれたのです。


よく、「子どもは純真である」と人は言います。
しかし、本当は年を取るほどに純真になっていくことが、正義の味方の年の重ね方です。
誰かを信じること、人から信じられること、自分で自分を信じること。
信じることは、とても難しいことです。
だからこそ、知恵と勇気が磨かれます。
そして、それらが磨かれるほどに純真になっていくのが、人間です。


男子にとって、人生の目標は成功ではありません。
自分で自分を誇れる人間になることです。
成功者の中でも、自分で自分を見降している人間は多くいます。
その証拠に、成功者のスキャンダルが絶えないのは、彼らが幸せを実感していないからです。
しかし、些細な暮らしの中でも、誇りを持って暮らしている人間の周りには人が集まります。
それは、誇りを持って暮らしている人間は、無条件に今を幸せに生きているのであり、
無条件の幸せを手に入れている人間は、無償の愛を人に注げるからです。


ユダヤの言葉に、こんなものがあります。
「一人を救える者は、世界を救える」
「日常を大切に生きる聖なる庶民がいる限り、世界は救われる」


スタンドバイミーの主人公の4人は、正義の味方です。
なぜなら、隣にいる友を救える者は、世界のどこかにいる誰かを今この瞬間救っているからです。


PS
いつか大人になる君へ
今朝、散歩していたら笑顔の人がいました。
その笑顔の理由は、君が今日もすくすくと生きているからかもしれない。