執着

執着とは、「しつこく着くこと」です。
お釈迦様は、人生の苦しみは執着により生まれると言いました。
哀しみの親は執着であり、悩みの種は執着です。
執着からほどけることを「ほとけ」と言います。

「執着を捨てて下さい。
執着があれば、あなたの良さが消えてしまいますよ。
あなたの苦しむ姿を見るのが、私は苦しい。」
そう、言っていただいたことがあります。
3年前のサラリーマ時代、様々な人間関係の狭間で、自分自身を見失いかけたときがありました。
昨日まで笑い逢っていた仲間たちが、ある日を境にしてお互いを罵り合う。
僕は自分のすべてを捨ててでも、元の形に戻そうとしました。
毎日、世界のすべてを敵にまわし、孤独に潰されそうでした。

「ありがとうございます‥
でも僕は、執着しますよ。
こんな僕のために、執着をしてくださった人がいます‥
その人がいたから、今の僕はあるんです。
だから、僕も誰かのために執着をします‥」
間も無くして、会社を卒業しました。
本当は、もう少し執着をなくして自由に生きたほうが良いのかも知れない。
人生の答えが、「執着を無くす」ことだとしても、
僕は今でも色んなものに執着をしています。

今でも、心と体の病を持つ人がいれば、そこに自分を込めたくなります。
もう少し大人になれば、執着を消していけるかも知れません。
少しだけ待って下さい。
僕は今、
生きることに執着します。
ＰＳ．
あなたは、執着を超えた優しさがある。
あなたのおにぎりは、人の哀しみを消す美味しさがある。