EARTH REVIVAL 地球再生アイテムをお届け!

雪のお姫様

雪のお姫様
ささやかな粉雪‥
しんしんと降り積もる雪の結晶。
美しさと清らかさ。
触れてみると冷たい、それは雪のお姫様の心そのものでした。
青空と柔らかい風に憧れて、お姫様は少しの間眠ることにしました。
そう、春が来るまで‥

いつまで経っても春は来ませんでした。
心が止まってしまうことは、時の流れが止まるということでした。
いつまでも眠ることに疲れたお姫様は、起きることにしました。

冬の雪の中、歩くことにしました。
景色が変わらなくても、歩きました。
吹雪が顔を殴ります。
痛くて哀しくて、歩くことを辞めようともしました。
そのたびに「がんばって」
励ます声があります。
それは、雪に温められていた大地の息吹の囁きでした。
自分でも気付かないうちに、誰かに勇気を与えていたことに気付いた時、それはお姫様の勇気になりました。
励ますことは、励まされることだと、気付きました。

季節が変わらなくても冬の中を歩き続けた結果、小さな庵にたどり着きました。
そこには小さな掘りごたつもありました。
そこは、お姫様が知らない頃からずっと待っていたような、ほのかな明かりでした。
そのぬくもりは、お姫様の心を優しく包みました。
意味もなくこぼれ落ちた涙は、地面の雪を溶かし、そこから小さな芽が出ました。

その芽は、葉を花を実り、そこにお花畑が生まれました。
気が付くと、春が来ていました。

春は、お姫様の心そのものでした。
待っていても春は来ない。
歩いている先に、気が付くと春が来ている。
春の足音は、歩いている自分自身の足音だと。
春の来ない冬はありません。

学生時代、青年心理学を専攻しているときに密かに作った「雪のお姫様」です。
心の声は、待っているだけでは聴こえない。
そこに向けて歩いていかなければならない。
むつの粉雪の中、朝のランニングをしながら、ふと想い出しました。

ちゃんちゃん。
PS.
今朝のランニング。
下北駅前であやうく遭難するところでした;;
寒いですから気を付けて下さい(';')