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紫陽花

紫陽花
やわらかい風が吹く6月の朝‥
人は死んだら千の風になると言います。
優しい風の日は、近くで大切な人が見守っています。
あなたの頬を優しくなでるのは、愛しい人の手のひらが風に変わって届いているのです。
風はいつも、メッセージです。
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もしもあなたが紫陽花なら、共にいる花々と咲き誇るでしょう。
昔、6月に白い花が咲き誇っていた頃‥
一人のお姫様が、貧しき若者に恋をしました。
ただそこに咲く花のような、触れることも出来ない幼い恋でした。
初めて出逢った日、姫は「おかえり」と言いました。
初めて出逢った日、若者は「ただいま」と言い、意味も無く涙が流れ落ちました。
涙は大地を濡らし、白い花を「青い花」へ染めました。
ただ時が過ぎ行く中で、2人の言葉を風が優しく運びました‥
「もしもそれが約束ならば、2人は花になろう。」
「あなたに付いて行きます。共に咲き続けましょう。」
一緒に生きれないのならば、2人は花になることを選びました。
最期の日、姫は命に別れを告げました。
最期の日、若者も命に別れを告げました。
手首から流れる血は青い花を染め、「紫色の花」になりました。
まだ、人が身分を大切にしすぎた幼き時代の話-。
こうして、2人の涙と命で染められた花が、6月に咲き誇ります。
「紫陽花」様々な色を併せ持つ、移り気な幼い花が生まれました-。
20歳の頃、僕が作った童話です。
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昨日、フルーツポンチを子供たちとつくりました。
リンゴやオレンジ、チェリーやパイン、お手製のわらび餅を入れて‥
幼い手の名シェフは、ほどよく不揃いに仕上げました。
世界はフルーツポンチのようです。
美味しくて、甘い。
未完成で、不完全で、これ以上に無い完璧な世界-。
PS.
今日はリンゴの一日。
明日はオレンジ。
明後日はクランベリー。
人生は毎日が味わい‥
あなたはいつも、違う味わいの中にいます。